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アルティス・フランス、データセンター事業を売却へ

アルティス・フランス(通信SFRの親会社)は21日、データセンター事業の売却に向けて、モルガンスタンレー・インフラストラクチャー・パートナーズと独占交渉を開始したと発表した。債務削減に向けた資産売却の一歩となる。
発表によると、モルガンスタンレーが70%を出資する合弁会社ウルトラエッジ(UltraEdge)が設立され、アルティスが仏国内に保有する257ヵ所のデータセンターがこの合弁に移転される。アルティス傘下のSFRがウルトラエッジの30%株式を維持する。取引は評価額を7億6400万ユーロとして行われ、SFRは5億ユーロを超える売却収入を得られる。ただし、9月初頭にこの交渉が取り沙汰された際には10億ユーロ程度の評価額になると報じられており、それよりは低めの額に落ち着いたことになる。
データセンター事業は、SFRを主要顧客とするが、グループ外の顧客にも役務を提供している。EBITDAは2023年に2600万ユーロに上るという。SFRは売却後も設備投資の負担に応じ、合弁からの収入確保に期待している。
アルティス・グループの債務は全体で600億ユーロに上り、今回の取引から得られる債務の削減効果はわずかにすぎないが、2025年に償還期限が来る16億4000万ユーロの返済を乗り切る上では助けになる。資産売却はしばらく続く見通しで、不祥事があったポルトガルの通信事業のほか、ドミニカ共和国の通信事業や、Teads(行動ターゲティング広告)などが検討の対象になっている模様。SFRへの出資者探しも否定されていない。

KSM News and Research