日刊紙ルフィガロなどの依頼で行われた2027年大統領選挙の世論調査によると、極右政党RNのマリーヌ・ルペン候補がいずれの組み合わせになってもトップで決選投票に進出する。30%を超える得票率を達成する見込みという。
前回2022年の大統領選挙の第1回投票では、マクロン大統領が27.85%の得票率を達成。ルペン候補は23.15%の得票率で、両者の間で決選投票が争われた。第3位は左翼政党「不服従のフランス(LFI)」のメランション候補で21.95%。第4位はそれよりかなり離れて極右のエリック・ゼムール候補が7.07%で続いていた。
次回の大統領選では、3選禁止の規定に抵触するため、マクロン現大統領は出馬できない。今回の調査では、連立与党の候補者を数人選んで、それぞれの場合で支持率を調べた。それによると、フィリップ元首相(「オリゾン」党)が大統領候補となった場合で支持率が25%と最も高く、アタル教育相が19%で続いた。ルメール経済相は18%で前回の同様の調査(3月末実施)と同程度、ダルマナン内相は16%で最も低いが、前回調査時からは5ポイントと大きな上昇を記録した。これらの4候補の誰になっても、RNのルペン候補は支持率31-33%でトップとなる。
前回の大統領選挙で3位となったメランション候補は、支持率が14-15%となり、前回大統領選の得票率と比べてかなり後退する。それでも、左派陣営の全体を見渡して、他の候補に大きく勝っているのは確かで、さらに、今回の調査では、LFIがリュファン下院議員を候補に擁立した場合の支持率も調べたが、同候補の支持率は7%と、共産党のルーセル候補の7.5%に及ばないという結果になった。
極右のゼムール候補(「ルコンケット」)は支持率が6-7.5%と大崩れしていないが、伸びもみられない。保守陣営の候補では、共和党がボキエ氏を擁立した場合で支持率が5-6%とゼムール候補にも及ばず、巻き返しの兆しはまだ見られない。