2024年社会保障会計予算法案の下院小委員会審議を通じて、一連の改正の採択が進められている。
まず、高めの給与水準の給与所得者を対象にした社会保険料の減免措置の削減が準備されている。法定最低賃金(SMIC)の2.5倍から3.5倍までの給与所得者の家族手当公庫保険料(料率1.8%)の減免措置を縮小する方向で改正がなされる。SMICに対する倍率で示されている限度額を絶対額で示すことにより小幅な削減を進める方針だという。
他方、加糖飲料を対象にした課税については、強化を盛り込んだ修正案が採択された。さらに、加工食品に添加される砂糖を対象にした新税の導入に関する修正案も採択された。これらは肥満予防を目的とする措置で、加糖飲料課税については、2012年に導入され、2018年に改正されたものの、効果が低いことを踏まえて課税強化の方針が決められた。
これとは別に、採択強制措置(「49.3」)を利用して下院を通過した2024年予算法案には、断熱リフォーム向けの無利子融資制度の適用拡大に関する修正条項が追加される。区分所有住宅の管理組合も融資の対象として認められるようになる。