マクロン大統領は2日、南西地方のトナン町(ロートエガロンヌ県)を訪問した機会に、憲兵隊の配置強化について発表した。大統領に同行したダルマナン内相が大統領に代わって説明した。
憲兵隊は、都市部をカバーする警察に代わり、農山漁村地域で警察活動を担当する。かつては軍隊省の管轄だったが、現在では内相の指揮下に置かれている。農山漁村地域の住民が置き去りにされているという孤立感を深めていることに配慮し、平穏に暮らす権利を保障するとの目的を掲げて今回の配置強化の計画をまとめた。具体的には、238の憲兵隊部隊を新設して全国に配置。93部隊は駐屯型、145部隊は機動隊とし、海外県・領土を含めて全国をくまなくカバーする。配置は2027年の現政権の任期切れまでの期間に完了する。配置される3500人のうち、600人の養成が既に終了した。
新たに配置される部隊は、環境警察の職務を掛け持ちする形になる。またDV被害に対応するためのトレーニングも強化した。マクロン大統領の反対派からは、広く公共サービスを強化するべきであるのに、憲兵隊の配備強化を優先するのはおかしいといった批判の声も聞かれる。