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仏企業の公租公課負担、他の欧州諸国と比較して依然として高め

仏経済研究所レックスコードが9月19日に発表した調査によれば、フランス企業の公租公課負担は他の欧州諸国と比較して依然として高い。マクロン政権は2017年以降に企業向けの減税を進めてきたが、フランスに拠点を置く企業の公租公課負担は2019年時点で、これらの企業が創出する付加価値の23%を占めていた。この数字は現在では約21%にまで低下しているが、イタリア(20%)、スペイン(17%)、ドイツ(14%)といった近隣諸国のレベルまでは下がっていない。
中でも「生産に係る税」がフランスの競争力の足かせとなっている。フランス企業の「生産に係る税」負担額は、企業が創出する付加価値の6.3%に相当するが、ドイツではこれが0.8%にとどまる。「生産に係る税」は主に地方税収となり、フランスは欧州諸国の中でも「生産に係る税」の地方税収分の対GDP比率が最も高い。仏政府は「生産に係る地方税」の中でもとりわけ負担が大きいCVAEを、2027年までに段階的に全廃すると予告しているが、CVAEが全廃されても、「生産に係る税」負担額は依然、企業が創出する付加価値の4.9%に相当する見通しであり、オランダ(1.6%)やフィンランド(0.5%)よりも高い。これは、他の地方税の課税圧力が大きくなっていることに起因し、例えば地方税の一つである固定資産税はインフレ率にスライドするため、最近のインフレ亢進で2023年は大幅な増税となった。
仏政府は新型コロナ危機後の景気刺激策の一部として「生産に係る税」を引き下げた。レックスコードによれば、この引き下げにより2030年の経済成長率は0.6ポイント上昇する。レックスコードに本調査を依頼した中堅企業連合会METIは、近年の減税措置によってフランスの競争力が改善されていることを歓迎しつつ、誘致力のさらなる強化に向け、企業に対する課税率を欧州の近隣国並みとすべきとの見解を示した。

KSM News and Research