フランス中銀は18日、経済成長予測を発表した。フランスの経済成長率は、2022年に2.5%を記録した後、2023年には0.9%にまで減速し、2024年にも0.9%の成長率が持続すると予想した。2025年には1.3%まで上昇する。
2023年の成長率は、仏政府の公式予想(1.0%)とほぼ同じ水準に達する。半面、2024年については、仏政府は先に予測を1.6%から1.4%へ下方修正したばかりだが、中銀はさらに低い0.9%という数字を採用した。中銀は、世界経済の停滞を受けた外需の減速を挙げて、この予測を正当化している。仏政府の公式予測との間には大きな開きがあり、政府が今後、再度下方修正を迫られることも考えられる。
インフレ率(EU基準)については、中銀は、2023年に5.8%と、前年の5.9%と比べて高止まりが続くと予想。10-12月期のインフレ率は前年同期比で4.5%まで減速し、次いで2024年には2.6%まで低下すると予想した。2025年には2.1%まで低下する。この予測は政府の公式予想と比べて大差はない。半面、中銀は雇用市場については厳しい見方を提示。失業率が、2023年の7.2%に対して、2024年に7.5%、2025年には7.8%と、拡大傾向に転じると予想した。2024年には雇用数が6万人程度の純減を記録すると予想。2027年に完全雇用の実現(失業率5%程度)を目指す政府にとって厳しい予測となった。