パリ株式市場CAC40指数の構成企業の半期業績がほぼ出揃った。全体として業績好調が目立った。純益の合計額は、集計により850億-890億ユーロに上った。前年同期比で12.7%の増加を記録した。売上高の合計額は9000億ユーロを超えた(7.4%増)。純利益トップ
はステランティス(自動車)の109億ユーロで、これにトタルエネルジー(石油)の89億ユーロ、LVMH(高級ブランド)の85億ユーロ、BNPパリバ(銀行)の72億ユーロが続いた。増収率でトップはブイグ(建設)の41%(売上高260億ユーロ)で、エンジー(エネルギー)からサービス部門(Equans)を買収したのが貢献した。サフラン(航空機エンジンなど)は28%の増収を記録、航空輸送需要の回復が追い風となった。
自動車大手ルノーは、前年同期の17億ユーロの赤字から21億ユーロの黒字に復帰。自動車部門は全体に復調が目立ち、ミシュラン(タイヤ)も44.7%増の12億ユーロの利益を達成した。
営業利益は平均で8%増を記録。全体の半数余りの企業で、営業利益の伸びが売上高の伸びを上回り、営業利益率の改善が実現された。インフレ亢進の中で企業が利益率を引き上げていることについては、過剰な利益を達成しているとする批判の声も一部にある。ただ、下半期にかけては、消費のぐずつきなどの要因から、価格を引き上げる余力が小さくなる可能性がある。