8日発表の公式統計によると、仏貿易収支は1-6月期に540億ユーロの赤字となった。
赤字額は前年同期比と比べて450億ユーロ減り、収支は大きく改善した。
フランスの貿易収支は20年来赤字が続いているが、赤字幅はロシアのウクライナ侵攻以来で一段と拡大していた。エネルギー価格の高騰が貿易赤字を押し上げていた。価格が一時に比べると落ち着いたことで、エネルギー製品の貿易赤字は360億ユーロまで縮小し、貿易赤字の改善に貢献した。ただ、以前のエネルギー製品の貿易赤字の水準は250億-270億ユーロ程度であり、それと比べるとまだかなり大きい。足元で価格上昇の傾向がみられることから、今後とも警戒が必要となる。
以前から輸出をけん引する部門である航空宇宙は、輸出が12%増を記録し、収支の黒字は160億ユーロを記録した。香水・化粧品も7%の輸出増と80億ユーロの黒字を達成した。輸出増は自動車(8%増)や繊維(3%増)でも目立った。エネルギー及び軍用品を除くと、貿易収支は73億ユーロの改善を記録した。