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仏武器輸出、2022年に過去最大の270億ユーロ

政府が国会に提出した年次報告書によると、フランスの武器輸出(契約獲得分)は2022年に270億ユーロとなった。前年の117億ユーロを大きく上回り、2015年の169億ユーロを抜いて過去最高記録を達成した。
ダッソー・アビエーション社製のラファール戦闘機が輸出拡大を支えた。2022年には、アラブ首長国連邦への80機の輸出(160億ユーロ超)が決まった。このほか、インドネシアからは6機、ギリシャからは6機の受注があった。全体で、輸出の65%を航空宇宙部門が占め、ミサイル・航空機用装備は14%を占めた。エアバス・スペースはポーランド向けの偵察衛星2基の契約を獲得したが、ポーランドへのこの種の装備の供給は異例であり、契約獲得はフランスの兵器産業にとって格別の成功を意味する。また、ギリシャへの3隻のフリゲート艦の輸出契約(ナバル・グループ)も実現した。地域別では、中東向けが全体の64%を占めて最も多く、これに欧州(23%)とアジア(8%)が続いた。2013-22年の10年間でみると、最大の輸出先はアラブ首長国連邦で、以下、エジプト、カタール、インド、サウジアラビア、ギリシャが続いた。
ウクライナ情勢を背景に、世界の武器輸入は大きく増加している。ストックホルム平和研究所(SIPRI)の報告によれば、2022年の世界の軍備支出は2兆2400億ドルに上り、これは世界のGDPの2.2%に相当する。

KSM News and Research