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サフラン、RTXから飛行制御事業を買収

仏サフラン(航空機エンジンなど製造)は21日、米RTX(レイセオン・テクノロジーズ)よりコリンズ・エアロスペースの飛行制御・アクチュエーター事業を買収することで合意したと発表した。評価額を18億ドルに設定して買収する。
RTXは防衛・航空宇宙部門を事業とする大手企業で、プラット・アンド・ホイットニー(航空機エンジン製造)等も傘下に収める。サフランが買収する事業は、2024年に売上高が15億ドル、EBITDAが1億3000万ユーロに上る見込みで、買収額のEBITDA倍率は14と高い。8ヵ所の工場(うち7ヵ所が英仏伊など欧州、1ヵ所がアジア)を保有し、従業員数は3700人に上る。顧客部門は、63%が商用機、25%が軍用機(F-35含む)、12%がヘリコプター。サフランは、自前の事業ともあわせて、この買収により飛行制御部門で世界最大手になるという。
買収の実現には各国の競争当局の許可が必要で、12-18ヵ月がかかるとみられる。サフランにとっては、2018年のゾディアック買収以来の大規模な買収で、新型コロナ危機を挟んでサフランが再び買収攻勢に転じたことを印象付けた。買収は手元の現預金で賄い、債務水準にほとんど影響は出ないという。2028年までに5000万ドルのシナジー効果達成も見込む。

KSM News and Research