教育省は8日、バカロレア(高校卒業資格)試験の暫定結果(追試後、異議申請の審査前)を発表した。前年よりもわずかに合格率が低下した。
バカロレアは高校卒業時に行われる国家試験で、合格者には高等教育機関への進学が約束される建前になっている。今年の受験者数は73万9500人となり、うち67万2400人が合格した。合格者数は前年より8000人増えた。合格率は90.9%で、前年に比べて0.2ポイントのわずかな低下を記録した。種類別では、普通バカロレアが0.4ポイント低下の95.7%、技術員バカロレアでは0.8ポイント低下の89.8%、職業バカロレアでは0.3ポイント上昇の82.7%となった。同じ世代全体のバカロレア取得率は79.3%となった(高校に進学しない人や、中途退学者があるため、バカロレア合格率よりも低くなる)。その内訳は、普通バカロレアが43.6%、技術員バカロレアが15.7%、職業バカロレアが20.0%だった。
バカロレア試験はマクロン政権下で大幅な改革の対象となった。内申点の比重を6割、試験の比重を4割とし、口頭での表現力を問う口頭試問を導入してその結果を特に重視する形に改められた。改革は2019年に決定されたものの、新型コロナウイルス危機による混乱のため、施行が延期され、この2023年度の試験が改革完全実施の初年となった。バカロレア改革については、大衆化し、陳腐化したバカロレアが本来の重みを取り戻すことに期待する向きもあったが、合格率に大きな変化は見られなかった。