マクロン大統領は27日、訪問先のマルセイユで、学校休暇期間の見直しに言及した。休みが長すぎるとの見解を示した。
大統領はこの機会に、夏休みが2ヵ月半から、場合により3ヵ月というケースもある、と言明。十分に資金がある世帯は、旅行に出かけたり、子どもに語学研修をさせる余裕があるが、恵まれない世帯は長い休暇期間を無為に過ごすことになり、獲得した学力の後退を招き、不平等を助長する要因になると言明した。1年後の新学年から導入するには時間が足りないが、将来の見直しに向けて協議を進めたいと述べた。
フランスの夏休みは、今年の場合は正式には7月7日から9月4日までの8週間だが、大統領が2ヵ月半から3ヵ月と言ったのは、バカロレア(高校卒業資格)試験のために高校では全学級の授業が6月中にほぼ終了することを指していると考えられる。バカンスを神聖視する国柄もあり、大統領の発言は波紋を呼んでいる。
大統領はこのほか、中学校において、ZEPと呼ばれる教育重点地区内の学校については8時から18時まで生徒を受け入れる体制を整える方針を示した。大統領はここでも、無為に過ごす時間を与えることが不平等の助長につながるとの見方を示し、その対策としてこれを正当化した。