玩具販売のラ・グランド・レクレの買収者が同業ジュエクラブに決まった。パリ商事裁判所が9日に決定した。
ラ・グランド・レクレは、実業家ミシェル・オアヨン氏の傘下だったが、オアヨン氏の保有資産のうち各種小売業はこのところ倒産が相次いでいる。ラ・グランド・レクレは去る4月の時点で、自ら買収者を探すのを容易にする目的で、パリ商事裁に会社清算を申請。事業を継続しながら買収者を探していた。数社が関心を表明していたとされるが、ジュエクラブが順当に選定された。
ジュエクラブは独立系の玩具販売店の連合組織の形態を採用している。買収案は、101の直営店のうち89店舗を買収するという内容で、770人の従業員のうち750人を引き取る。内外のフランチャイズ事業(48契約)も買収の対象となった。ジュエクラブによると、直接・間接に1100人の雇用が維持される。買収額は5000万ユーロに上るという。
買収後もラ・グランド・レクレは商標を保って事業を展開。ラ・グランド・レクレは都市部を中心に子ども向けを主力とし、ジュエクラブは都市郊外を中心に家族向けを主力にするというカラーを維持して差別化を図る。