仏CSW(Computed Wing Sail)は1日、自社開発のソリッドセイルの製造工場をサンナゼール港内に開くと予告した。商船の脱炭素化に貢献する新技術のセイルを量産する。
工場は、サンナゼール港の岸壁に沿った1万平方メートルの青果ターミナル跡の建物に入居する。2024年の操業開始を予定し、2025年時点で200-250人の雇用創出を目指す。投資額は1000万ユーロ強。
同社のソリッドセイルは、高さが36メートル、面積324平方メートルで、逆風時に大きな推進力を得られる形状を採用した。入港時にはセイルを真ん中から半分に折りたたむことができる。同社は2014年に最初の特許を取得。アリアン・ロケットを仏領ギアナのクールー宇宙基地まで輸送するための帆船貨物船を運用する仏Zephyr&Boree社が推進する「Mervent 2025」プロジェクト向けに、2025年中に6基のセイルを納入することになっており、その生産がサンナゼールの新工場で行われる。2025年時点では年間60基の生産ペースの達成を目指しており、今年中に資金調達を行う計画。