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リブレA、1-3月の純流入、2009年以来で最高を記録

リブレA(利息非課税の貯蓄口座)資金は3月に41億7000万ユーロの純流入(引出し額を控除後)を記録した。記録的な流入を記録した1月(113億ユーロの純流入)、2月(62億7000万ユーロの純流入)に続き、3月としては2009年以来で最高を記録した。1-3月の純流入は約200億ユーロとなり、こちらも第1四半期として2009年以来で最高となった。リブレAの預金残高は3月末時点で3951億ユーロに達している。
同じく利息非課税の貯蓄口座であるLDDSは3月に18億2000万ユーロの純流入を記録。純流入額は1月に19億5000万ユーロ、2月に19億ユーロだった。1-3月の数字は、いずれも2020年以来で月あたりの純流入額として最高水準となっている。LDDSの預金残高は3月末時点で1400億ユーロ。
リブレAおよびLDDSの利率は、インフレ昂進を理由に2月に3%へ引き上げられ、これが大幅な純流入を呼んでいる。また消費者は、インフレへの不安から、消費を控えて手堅く貯蓄する傾向があると見られる。Cercle de l’Epargneなどが4月17日の週に実施したアンケート調査によると、市民の65%がリブレAを魅力的な資金運用先と回答し、この割合は不動産投資(60%)、生保(56%)を上回った。2022年時点では、この割合はわずか34%だった。
なお、Cercle de l’Epargneの予測によると、リブレAの利率は今年8月1日に4%近くに引き上げられる可能性がある。4月22日付仏レゼコー紙の報道によると、リブレA利率引き上げによる財務への影響が大きいBPCE、ラ・バンク・ポスタル、クレディミュチュエルをはじめとする銀行は、利率の3%の維持を強く望んでおり、「ここ数か月にリブレAへの貯蓄金額を増やしたのは主に富裕層で、多くの市民は利率引上げの恩恵を受けていない」、と主張し政府を説得したい構え。リブレAの利率は、インフレ率やユーロ短期金利(ESTR)を元に計算された上で、フランス中銀の勧告に受けて政府が決定する。

KSM News and Research