2003年と2019年の16年間の間に同じ人物の所得水準の変化を調べたINSEE調査が4月12日に発表された。
これによると、所得水準のスケールにおける各人の相対的な位置を、2003年時点と2019年時点で比べると、その間の相関係数は0.71と、明確な相関関係があることがわかった。これは、相対的な所得水準にかわりのない人が多いことを示している。所得下位20%だった人は、62.2%が2019年にも同じ所得区分に属していた。所得上位20%だった人も、63.4%が2019年に同じ所得区分に属していた。所得水準に変化がない人は、これら両端において多かった。
当然に予想されるように、25才の人の場合は、相対的な所得水準が大きく上昇した人が7%を占めており、35才(2%)や45才(1%)と比べて高い。
こうした出入りに乏しい傾向は、同様の調査がある米国に比べてフランスでは高めとなっている。米国では、20年間を経て所得上位20%の人のうち、48%の人が引き続き同じ所得区分に属していた。フランスではこの割合は上記のように63.4%だった(16年間が対象)。