仏中銀は20日、マクロ経済予測を上方修正した。2023年の経済成長率を0.3%から0.6%へ引き上げた。ただし、引き上げ後でも、予測値は政府の1.0%に比べて低い。
中銀はインフレ率の減速も予想。これを経済成長率の上方修正の根拠とした。インフレ率を足元で押し上げている食料品価格の高騰は6月までにピークを迎えると予測。欧州連合(EU)基準のインフレ率は2023年通年で5.4%になると予想し、従来予測の6.0%を下方修正した。インフレ率はその後、2024年に2.4%、2025年には1.9%まで減速する。また、経済成長率は、2024年に1.2%に回復(従来の予想を維持)、2025年には1.7%を記録する(従来予測は1.8%)。
中銀は、平均給与(残業手当・各種手当含む)が、2023年に6%、2024年に4.6%、2025年に3.7%上昇すると予測。これは個人消費支出を支えるが、インフレスパイラルを起こすような賃金上昇にはならないと予測した。失業率については、2023年と2024年に一時的に上昇するが、2025年には再び低下に向かうと予測した。