15日の欧州株式市場は大幅安を記録した。米シリコンバレーバンク(SVB)破綻の影響で、13日に大幅安を喫し、14日には反発していたが、15日には再び大幅安に転じた。
15日には、クレディスイスの株価急落がきっかけとなり、他の銀行銘柄も軒並み後退した。クレディスイスは金融スキャンダルの後遺症が尾を引き、以前から経営不振で立て直しが遅れていたが、15日には、10%近くの株式を保有するサウジ・ナショナル・バンクの責任者が追加出資の可能性を否定する発言をしたことで、SVB破綻で神経質になっている市場が強く反応し、クレディスイス株価は同日に終値で23.88%の急落を記録した。市場は、銀行業界に打撃が広がることも懸念しており、欧州の銀行銘柄は軒並み値を下げた。仏最大手BNPパリバは10.11%、仏ソシエテジェネラルは12.18%の下落をそれぞれ終値で記録。パリ株式市場CAC40指数は終値で3.58%安を記録した。欧州市場は揃って後退、ユーロストックス指数も3.46%の低下を記録した。
株安と連動する形で、ユーロをはじめとする欧州通貨は対ドルで後退。ユーロは12時25分頃に1ユーロ1.0599ドルと、1.24%の低下を記録した。
ボルヌ仏首相は同日午後に、「この問題はスイス当局が解決すべき問題だ」と言明。その上で、SVBの破綻に伴うリスクへのフランスの銀行のエクスポージャーは一切ないとも言明した。