国際女性デーにあわせて、ボルヌ首相は8日、男女平等のための省間プランを公表した。2027年までの期間を対象に、男女平等の推進を目指す施策を進める。
このプランでは、女性への暴力対策、女性の健康、職業上及び経済上の平等、平等の文化推進、の4つの大項目の下で、100程度の具体的な措置が講じられる。このうち、最大の項目は「女性への暴力対策」で、▽DV(20-59才の女性の1割に被害)の被害者の保護を目的として、各県に医療機関と連携したシェルターを設置し、行政手続き等を含めて被害者をサポートする体制を整える、▽DV被害について、加害者のデータベースと被害者のデータベースを構築し、警察や検察、裁判所が参照して情報共有を図り、初期段階から適切な対応を可能にして保護の取りこぼしを避ける、▽女性への暴力に対する処罰等を強化する(連続強姦の最高刑を禁固20年から30年に引き上げる、時効期間を長くする、等)、▽被害者保護決定の迅速化(24時間以内)、などの対策が盛り込まれた。「女性の健康」には、▽25才未満の女性への再利用可能な生理用品の健保払い戻し(2024年から)、▽流産の場合の待期期間の廃止、などの措置が盛り込まれた。「職業上及び経済上の平等」には、▽公務員部門への「男女平等評点制度」の適用拡大、▽出産休暇取得条件の緩和(最低就労実績を10ヵ月から6ヵ月へ引き下げ)、▽所得税源泉徴収において所得がより低い女性にも配偶者の男性と同じ税率での徴収がなされないように、個別の税率を各人に適用する、などの措置が盛り込まれた。「平等の文化推進」では、学校での教育の強化などに加えて、「女権主義博物館」を設立する方針を決めた。