年金改革に反対する抗議行動が7日に行われた。これまでで最大の規模に発展した。
全国で行われたデモ行進には、警察集計で合計128万人が参加。1月31日のデモ行進時の127万人を上回り、今回の抗議行動が始まって以来で最大となった。
ストライキの参加率も高めだったが、予想されたほどの規模にはならなかった。国鉄SNCFでは、全国平均で39%の参加率となったが、ところにより、運転士で76%、車掌で55%の参加率がみられた。SNCFのストは8日も継続され、高速鉄道(TGV)とローカル線で通常の33%程度の運行が確保される見通し。RATP(パリ交通公団)でもストが継続されるが、運行は概ね33-50%が確保される。ストへの長期的な参加は従業員にとって金銭面で痛みも伴うため、長期化に意欲的な職員はあまりいないという報道もある。その一方で、エネルギー部門では、これまで対象外だったLNG輸入ターミナルやガス貯蔵施設を封鎖する抗議行動が発生。EDF(仏電力)における抗議行動では、7日の出力低下は原子力発電所で3450MW相当、火力発電所で3165MW相当に達した。空の便では、7日から8日にかけて、パリ・シャルルドゴール空港で20%、パリ・オルリー空港と地方空港で30%が欠航となる。
労組側はマクロン大統領に対して会談に応じるよう要求。11日(土)と来週に新たな抗議行動を起こす構えを見せている。政府の側では、デモ行進は大規模だったが、「経済を止める」という労組側の予告とは異なり、大きな混乱は生じなかったことに力を得て、改革法案の上院審議を予定通り進める方針を示した。