調査会社トレンデオの集計によると、2022年にフランス国内で開所した工場数は150となり、同年に閉鎖の70ヵ所を上回った。差し引き後で80ヵ所の純増となった(従業員数10人超の工場が対象)。
2016年以来、新型コロナウイルス危機の影響が大きかった2020年を除いて、国内の工場数は純増が続いている。2022年には、エネルギーや原材料の価格高騰など逆風が目立ったものの、純増が続いた。ただ、前年は182ヵ所の開所、59ヵ所の閉鎖で、123ヵ所の純増を記録しており、それと比べると勢いは衰えた。2022年には、閉鎖はされなかったもののデュラレックス(ガラス容器)が冬季に生産ラインを停止したり、またサフラン(航空機エンジンなど製造)がリヨン近郊の新拠点の開所を延期したりと、生産活動の減退を示す事案も多かった。さらに、10-12月期に限ると、開所が25、閉鎖が20で、純増幅は5と、急速に縮まっている。
2022年の生産国内還流の事例は49件にとどまった。前年比で半分に減った。生産移転は10件だった。前年に進められた「復興プラン」による援助が終了したのが影響したと考えられる。