2月28日発表のINSEE速報によると、2月のインフレ率(前年同月比)は6.2%となり、前月の6.0%と比べて上昇した。前月比でも0.9%の上昇を記録し、前月の0.4%と比べて物価上昇が加速した。
2月には、電力・ガス規制価格の引き上げがあり、インフレが一時的に亢進することは予想されていた。3月以降は、比較の対象となる前年同月が、ロシアのウクライナ侵攻以降の時期となることもあり、物価上昇の勢いは鈍るものと予想されていた(6月時点でインフレ率は5%程度の見込み)。ただ、足元で食料品の価格上昇が目立っており(2月には前年同月比で14.5%)、この2月末で小売業者と納入業者の間の年次契約が改定されると、それを反映する形で食料品価格が大きく上昇する可能性が高い。契約改定では10%程度の価格上昇が決まる見通しで、3月に一気に値上げとはならないまでも、徐々に小売価格に転嫁されてゆくことが予想される。