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ギャラリー・ラファイエット、BHVを売却へ

仏百貨店大手ギャラリー・ラファイエットは16日、傘下のBHVの売却に向けて、不動産開発のSGM社と独占交渉を開始したと発表した。パリの市役所そばにある本店と、ベルサイユ近郊にあるショッピングセンター「Parly2」内の店舗、そして、本店の周囲にある住宅や店舗が入居する建物、さらに、ギャラリー・ラファイエットがフランチャイジーとして経営するイタリア食材販売のイータリー(Eataly)店舗が売却対象となる。イータリーの店舗経営はギャラリー・ラファイエットが継続する。また、財団組織「ファライエット・アンティシパシオン」が入居している建物はラファイエットが維持する。合計で8万平方メートルの建物が売却の対象となり、売却額は公表されていないが、5億ユーロ程度に上るとの見方もある。
ギャラリー・ラファイエットは、新型コロナウイルス危機を通じて逆風が続いたが、観光客が戻りはじめて、業績も回復に向かいつつある。資産売却を通じて資金を確保し、オスマン通りの本店のリニューアルを進める。売却されるBHVは、創業1860年の老舗百貨店だが、近年は経営が傾いていた。買収するSGMは、大型の投資を行ってテコ入れを図る計画で、定評があるDIYコーナーは維持することを約束している。SGMは2018年の設立、ギャラリー・ラファイエットから地方の7店舗の建物と営業権を2022年に買収しており、今回のBHVの買収の話もその時に持ち上がったという。なお、ギャラリー・ラファイエットの地方店舗の残りは実業家オアヨン氏が買収してフランチャイジーとして経営を続けているが、同氏の傘下の資産はこのところ経営難が相次いでおり(カマイユは清算、ゴースポールは会社更生法の適用下に)、ギャラリー・ラファイエットの地方店舗の行方にも懸念が高まっている。

KSM News and Research