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フランスに進出の米国企業、経済的展望に関する見方が後退

在仏米国商工会議所は2月15日、フランスに進出する米国企業を対象に毎年行っている調査結果を公表した。これによると、自社の属する部門のフランスにおける向こう2、3年の経済的展望について、「良好」と回答した企業は全体の22%にとどまり、前年の74%から大きく後退した。「安定」は40%、「否定的」は34%となり、後者は前年の4%から大きく増大した。主なマイナス材料としては、物価の推移、求人難、消費の減退が挙げられた。また、2023年に人員を増やす予定だと回答した企業は全体の27%にとどまり、この割合は前年の半分に後退した。ただし、人員を現状維持する予定だと回答した企業も56%に上っており、人員削減に向けた圧力は高まっていない。本国のフランスに関する判断も、45%が「良好」、13%が「極めて良好」となっており、フランスへの投資意欲は必ずしも衰えていない。英国の欧州連合(EU)離脱以来で、欧州へのゲートウェイとしてのフランスの評価はむしろ高まっていると考えられる。在仏米国商工会議所は、米国のインフレ抑制法(IRA)により、米国の対仏投資に陰りが出るとは考えていないとコメントした。その一方で、フランスの投資環境における問題点としては、労使関係上の困難や労働コストの高さ、行政手続きの煩雑さなど、従来から指摘されているポイントが挙げられている。

KSM News and Research