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仏経済、10-12月期にプラス成長を確保:1月インフレ率は6.0%

1月31日発表のINSEE速報によると、10-12月の仏経済成長率は前の期比で0.1%となり、前の期の0.2%から後退した。ただ、事前には0.2%のマイナス成長が予想されており、それに比べると推移は良好で、プラス成長が維持された。
GDP成長率への貢献を見ると、内需(在庫変動除く)が0.2ポイントのマイナス貢献(前の期には0.9ポイントのプラス貢献)に転じたのが目立った。個人消費支出が前の期比で0.9%減を記録した(前の期には0.5%増)のが響いた。固定資本形成は0.8%増となり、前の期の2.3%増から減速したものの、増加が持続した。半面、外需は0.5ポイント分のプラス貢献となり、こちらはプラス貢献に転じた。輸入が1.9%減(前の期は3.9%増)、輸出が0.3%減(同0.8%増)となり、輸入の後退が大きかったことが影響した。在庫変動は0.2ポイントのマイナス貢献となり、前の期の0.3ポイントのプラス貢献からマイナスに転じた。
2022年通年の経済成長率は2.6%となり、新型コロナウイルス危機後の反動で6.8%の成長率を達成した前年に比べると減速した。2022年には、1-3月期に0.2%のマイナス成長を記録した後、4-6月期には0.5%、7-9月期にも0.2%の成長率を達成。成長は10-12月期にも減速はしたものの持続した。経済活動が2023年年頭のペースのままにとどまったと仮定した場合の2023年通年の経済成長率は0.3%となる。
これとは別に、同じく31日発表のINSEE速報によると、1月のインフレ率は前年同月比で6.0%となり、前月の5.9%からわずかに上昇した。食品価格は13.2%の上昇を記録(前月は12.1%の上昇)、物価を全体として押し上げた。エネルギー価格も16.3%上昇し(前月は15.1%)、やはり物価を押し上げる要因となった。工業製品の上昇率は4.6%で前月並み、サービス料金の上昇率は前月より0.3ポイント低い2.6%に落ち着いた。欧州連合(EU)基準のインフレ率は1月に7.0%となり、前月の6.7%を上回った。

KSM News and Research