社会党は19日、次期第一書記(党首)を選出する決選投票を行った。投票結果は僅差となり、20日の集計審査を経て、社会党はフォール第一書記の当選を発表した。敗北したメイエールロシニョル候補(ルーアン市市長)は開票結果に異議申し立てを行った。
開票結果によると、得票率はフォール第一書記が50.83%、メイエールロシニョル候補が49.17%で、393票の僅差でフォール第一書記が勝利した。第一書記は2018年に就任し、2021年末に3分の2を超える得票率にて再選を果たしていた。
今回の投票結果は、党の運営方針を巡り、党内が二つに分かれて対立していることを示している。社会党は、かつては左派の盟主だったが、党勢が衰え、現在は左翼政党「不服従のフランス(LFI)」が率いる左派連合NUPESに合流している。LFIとの協力の是非を巡り、党内に対立があり、投票もそうした対立の深さを改めて確認する結果となった。フォール第一書記は22日付の日曜紙JDDとのインタビューで、選挙結果は明確であり、今は党の結集を図るべき時だと言明した。
社会党は22日の時点で、開票結果の見直しを経て、フォール第一書記の当選を正式に発表した。メイエールロシニョル候補はこれに納得せず、裁判所への提訴を検討すると予告した。社会党は27日から29日までマルセイユで党大会を開き、第一書記の任命を行うが、この時までに党内の和解が実現しないままだと、党大会が紛糾する恐れもある。